Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
とっさに思いついて、博士は闇にむかって声をはりあげてみました。と、とたんに、タタタタと力ぬけでもしたように、二、三歩およいで、ガックリと吉蔵は膝をつきました。が、さすがは長年車夫でつとめあげた吉蔵です。
「だ、だんなさま、し、しっかりと、つかまっていてくだせえましよう!」
と、そのままガラガラと坂をかけあがって、とうとう門内の砂利道まで、一気にひきこみました。そして、
「だんなさまのおかえり!」
と叫ぶと同時にそこにへたばって、ハァハァと肩でいきをしているのです。
しかも、
「あなた!」
と、その声にとびだしてきた夫人の顔もまッさおなれば、看護婦の平松の顔も、血の気もないまでに、あおざめきっているのです。
「あなた! また、あのこわいお婆さんがきましたのよ。ゆうべの、あのお婆さんが……そして五郎丸が、血をはいて死んでますのよ」
「五郎丸が? ど、どこで死んでいる?」
「裏の出口の下の……茶畑のなかで……血まみれになって死んでますんです」
と、看護婦が、あとから口をはさみました。
「……さっき、あのこわいお婆さんがきたとき、またゆうべのように、気がちがったかと思うほどほえてましたけど、それからおもとさんがご飯をやろうとして、いくらよんでもこないもんですから……さがしにいきましたら、茶畑のなかで……」