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Japanische Klassiker mit Furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

二

とさも愉快らしく言うのでございました。

神ならぬ身のその時には、私どもにもまだこの蒲団の恐ろしさというものが少しもわからなかったのでございます。ただ親父が買った東京の同業の店でそう言ったというままに、よほど立派な東京のお邸からでも出たものに違いなかろうが、なんとかして早くいい客が付いてくれればいいがと、そんなことばかりを考えていたものでございます。

二

が、それほど勢い込んだ甲斐もなく、その年の秋の商売はまったくいけませんでした。なぜああいけなかったのか、後から考えてみましてもとんとその原因も何もわかりませんでしたが、品物の仕入れが拙くいったのかというと、客は相当に品物に気を惹かれたように欲しそうな顔を見せているところから考えれば、仕入れが失敗ったというわけでもございません。

さっきも言いましたとおり雨ばかりビショビショと降っておりましたから、雨で客の出脚が阻まれたのかとも思えますが、これも表の人通りは別段ふだんに較べて減りもせず、店へも客脚だけはかなりあったのですから、いちがいに雨のせいとばかりも思えなかったのでございます。

ともかく客の組数は相当にあり、そして来た客は品物をあっちに引っくり返しこっちにおっくり返しては、左見右見、気は惹かれているようなのですが、なかなか商いにはならなかったのでございまし