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Japanische Klassiker mit Furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

そなたは年も若ければ、なるべく家中のお歴々からにくまれないようにしなければなりませぬとの、母の諫めがあったればこそ出てきたのに、このわがまま家老め! 見えすいたおせじばかりならべたてている! という反感がこみあげてきました。

またその肚のそこでは、むかしをただせば大村侯とて臣下なるに、そのまた臣下の家老左近将監風情が、若年とあなどって、一度ならず二度三度までも、邸へよびつけるとは無礼千万、じぶんは碁打ちを商売としている人間ではないぞ! といういきどおりの念が、わだかまっていたのかもしれません。

無言で盤面にむかうと、少年はもくもくと石をとりました。とったどころではありません。腕前の相違をさとって、二度とふたたびじぶんをよびつけることのできないように思うぞんぶんに打ち負かしてくれようという肚でしたから、その気組みはしぜんしぜんと少年の目にあらわれ、顔にあらわれてまいります。

パチリパチリと、ひとこともいわずにうちこんでいく、その気合のするどさ!

「ほほう! きょうは小金吾どの! だいぶお手荒うござるな!」

と、はじめのうちはタバコをすったり、お茶を飲んだりして、ゆうゆうとうっていた左近将監もびっくりして、飲みかけた湯呑みを下へおきました。