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Japanische Klassiker mit Furigana

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いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

お膳部がかりの奥女中の八重をたばかってにげださせ、お膳部がかりの下働きお稲をたばかってこれまたにげださせ、じぶんがお稲にばけこんで、ゆうゆうと左近将監を毒殺しようとたくらんだくせものの、そのたくらみの用意周到さもさることながら、その毒薬の力のすさまじさには、まったく舌をまかずにはいられなかったのです。

ガツガツとむさぼりたべていた仲八の仔犬が、やがて満腹したように鍋をはなれて、二足三足ヨチヨチとあるきだしたとたん……、そのあるきだした瞬間、たちまち四肢をビクつかせて、グーッ! と、おびただしい血へどをはいてブッたおれました。ブッたおれた全身に波のようなけいれんをおこして、やがて断末魔の息をあえがし、そこに命がたえてしまいました。そのあいだ、おそらく数語をかわすいとまとてない、みじかいあいだの出来事だったでしょう。

が、さてこれほどの周到な計画をめぐらすくせものが、二度や三度の失敗をかせねたからとて、どうしてそのままに思いとどまってしまうわけがあったでしょう。やがてそこには、日ならずして第四回目のおそろしい事件がもちあがってきたのです。

ご隠居の変事