Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
そうすりゃ、こっちで登記して置くけえ、田地で持っとるもええし金に換えるとも、好きにするがええ」
兄のいい分によれば、私にも弟にも、山林が何十町歩の田畑がいくらいくら、葡萄園がいくらと田舎のことですから、評価はいくらのものでもないでしょうが、相当なものが、分け与えられることになっているのです。
「それは兄さん、不公平だ! そんなバカな話が、あるものか! 俺も亮三郎も、兄さんのお蔭でこうして学校も出て、好きなこともしていられる。兄さんこそ、したいことも我慢して、家の仕事に骨を折って、それをみんなに分けてやるなんて……兄さんのお蔭で、こうやって二人ともいくらかのものでも、国から貰えるようになったのだし」
「わしが出すんじゃなえ、わしはただ阿母さまから預かってるものを、返すだけなんじゃ」
と兄は微笑しました。
「要らんよ、そんなに。どうしてもくれたいのなら兄さんが、取るだけ取って後を、俺と亮三郎に分けたらいい」
「人がやるという時にゃ、黙って貰うとけや、いくら持っとっても、邪魔にゃならんけえ」
いったん口から出したことは、後へは引かぬ人ですから、それ以上私も、とやかくいうことは止めました。