Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
お茶の相手をしたのは女房のお峯ですが、それは金米糖か何かを一粒口に入れただけで、生菓子は食わなかったと自分で言っております。七兵衛の死んだのは、佐太郎が番所へ引かれて一刻も経ってからですから、疑いは当然嫁のお峯一人に掛って来なければなりません。
兼吉がお峯も縛ると言い出したのは、決して無理なことではなかったのでした。
「お願いですから、銭形の親分さんをお呼びして下さい」
自分の身辺が危うくなると、お峯はそっと八五郎に囁きました。
「それじゃ訊くが、あの結び文は何だえ、それを言って貰わなきゃア、御新造を庇いようはない」
八五郎の言葉は少し厳しく聞こえたのでしょう。
「私には何にも判りません、――主人が亡くなる二三日前から、どうも危ない、このままで居るとどんな事になるか解らないから、これを預かってくれ、と私へ渡したのです。訊き返しても何にも言いませんでした」
お峯の言葉は意外でした。が、綺麗な小さい顔、わななく唇、一生懸命な瞳を見ていると、どんな不自然なことでもガラッ八は信じてやりたいような気になります。
「それから」
「あの日銭形の親分さんが不動様に参詣に入らしったと聴いて、私は一人で決めて飛んで行きました。