Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
三
「隠しちゃいけねえ。解っているものならはっきり言うがいい。後で知れると、かえって物事が面倒になる」
平次は、お頼と藤助の二人へかけて言いました。
「申しますよ、親分。横町に住んでいる、星野門弥様が、こんな刀を差していらっしゃいました。やはり御浪人で、ヘエ」
そう言いながら、藤助はどこから捜したか、少し禿チョロの鞘を持って来ます。
「何だ、鞘も捨てて行ったのか。念入りなことだな」
そう言いながら、平次の眼は、側に待機している八五郎の顔をチラリと見ました。
「…………」
心得て飛んで行くガラッ八、たったこれだけの合図で、ガラッ八は横町の星野門弥とかいう浪人のところへ行って、次の命令が来るまで喰い下がっていることでしょう。
三
「お嬢さんは、昨夜これほどの騒ぎに気が付かなかったので?」
平次は美しい娘を振り返りました。
「赤羽橋の小父さんのところに泊っておりました。子供達に引留められて――」
「赤羽橋の小父さん?」
「私のところだよ」
跡部満十郎はそう言いながら続けます。
「私の娘達と一緒に、とんだ夜更しをして、子刻(十二時)近くなって寝たそうだが――」
「すると、此家には、殺されなすった主人が、お前と二人だけでいたわけだな」