Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
大方、陽が当って暖まるんだろう」
そんな事を言って、一向取り合わない人達もありましたが、
「いやに利いた風な事を言うじゃないか、嘘だと思うなら行って触ってみるがいい。まだ陽の当らねえ朝の内ほど温かで陽が高くなると、段々冷たくなるんだ。これは地蔵様が、夜のうちだけこちとらと同じように、床の中へ入んなさるからだと言うぜ、罰が当ることを言うものじゃねえ」
こう言われると、この時代の迷信深い人達は、返す言葉もなかったのです。
畑の中の石の地蔵様が、人肌に暖まると言うのは、随分変った奇蹟ですが、その上、誰が試みたかわかりませんが、この地蔵の台石の上へ上げておいた、穴の明いた青銭が、翌る朝行ってみると、一分金に変っていたという噂が伝わったのです。
地蔵様の台石の上で、一夜のうちに寛永通宝が、ピカピカする一分金になる――そんなことは、今の人では信じ兼ねるでしょうが、その頃の人は、極めて素朴に、暢気に、この奇蹟を受け容れてしまいました。
「あの地蔵様に上げた青銭や鐚銭が、ピカピカする一分金や板銀に変るとよ」
「俺もやってみよう、少し元金を借しな」
「何を言やがる、手前に借すくらいなら、俺が持って行って自分でやるよ。