Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
しかし本当にすぐれた作品は、予言した通り、最初の四つだったようである。クリスティは百篇に上り、クイーンは五十篇を越えた。それはいずれも堂々たる長篇で、私が四百篇以上も書いたところで、その九十パーセントまでは短篇だから、あまり威張れるわけではない。
トリックを作ることは、その人の機智と合理的な物の考え方と、そして広い常識にまつ外はないが、私はこれを詰碁や詰将棋にたとえている。トリックも新しい機構や手のこんだ装置や、化学方程式のない毒薬を用いるより、人間の心と心のズレ、ゆがみ、などから作られる、心理的なものに興味のあることは申すまでもない。
マゲ物の小説には、ピストルも電話も自動車も青酸カリも無い。したがってトリックが非常に制約を受けるが、その代わり十年も経つと社会情勢や経済機構がガラリと変わって、トリックがトリックでなくなるという心配はない。例えばこの十年間に東京のハガキが一銭五厘から五円になり、電車賃は八銭から十円になったが、徳川時代のソバは一杯十六文が何百年も続いた。
捕物小説には季感があるといわれている。これは岡本綺堂の半七物語に始まることで、捕物小説の一つの形になったようである。