Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

兄哥さえよかったら、ちょいと覗かして貰おうか」

「そりゃ、願ってもないことだ、親分」

重吉は案内役に立上がりました。続く平次、ガラッ八。

植木屋はすぐそこ、中へ入ると、全く眼も当てられぬ愁嘆場です。

若旦那の新助を撲ち殺して娘の敵を討つ――という松五郎を、佐々村佐次郎と平次が、どんなに骨を折って宥めたことでしょう。検屍の済まぬ死体は、まだ家の中へ入れるわけには行きませんが、とにもかくにも、松五郎を家の中へ押し込め、人心地もないほど興奮する新助は、茂七を付けて寮へ引取らせ、すぐさま親の喜兵衛に来るようにと、日本橋の相模屋まで使いの者を出させました。

「八、これから少し調べてみよう、手伝ってくれ」

「何をやりゃいいんで、親分」

「第一番に、後ろへ廻って、娘の身体を起してくれ」

「こうですか、親分」

八五郎は後ろから娘の死骸を抱き起しました。頸動脈から噴出した血は、首から襟へ胸へと、ほとんど半身をひたして、碧色の艶をさえ帯び、娘の蒼白い顔は、不意を喰ったにしては、少し深刻な恐怖を刻んで、美しさを破壊しない程度ながらも、物凄く歪んでおります。

「矢へは手を付けなかったろうな」