Japanische Klassiker mit Furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme
小林団長は、トラックについている、まるいバックミラーを、ガレージからかりてきて、自動車の窓のところへ出して、下から見ていました。このバックミラーは凸面鏡になっているので、ふつうの鏡よりも、ずっとひろいけしきがうつります。それを、むこうがわのセトモノ屋の店にむけて、黄金のトラの、かくしてあるたなを見はっているのです。
「あっ、へんなじいさんが来たよ。見てごらん。ね、なんだか、あやしいやつだね。」
鏡にそれがうつっていました。大きなめがねをかけ、白いあごひげを胸までたらし、茶色のコートをきて、黒いトルコ帽のようなものをかぶったじいさんが、つえにすがって、ヨチヨチと、セトモノ屋の店へはいっていくのです。
店には、たくさんの客がいました。じいさんは、そのなかにまじって、だんだん、黄金のトラのかくしてあるオモチャのたなのほうへ、近づいていきます。
そして、そのたなの前に立つと、キョロキョロと、あたりをぬすみ見て、スーッと、手をたなの上にのばしました。
「あっ、たいへんだっ。トラを……。」
今井君が、さけびました。
あやしい老人は、セトモノに見せかけてある黄金のトラをひっつかんで、サッと、ふところへいれてしまったのです。