Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

しばらく、のぞいていましたが、やがてニッコリ笑うと、そのまま橋のたもとへ走っていって、そこにとめてあった、さっきの自動車のなかへ、姿を消してしまいました。

三分ほどすると、自動車のドアがソッと開いて、なかから、みょうな子どもが出てきました。やぶれセーターに、やぶれズボン、あたまの毛は、ボウボウとのびて、一年もふろにはいらないような、まっくろな顔。こじきみたいな少年です。

こじき少年は、両手をズボンのポケットにつっこんで、ブラリ、ブラリと、バラック小屋のほうへ歩いていきます。

小屋のよこまでくると、バラックの壁にもたれて、しゃがんでしまいました。そして、ぼんやりと、隅田川をながめています。

しばらくすると、川しものほうから、一そうの白いランチが上ってきて、バラックのうしろの岸に近づくと、そこへ、よこづけになりました。こじき少年は、バラックのかげに身をかくして、じっと、それを見ていました。

すると、バラック小屋のうしろの戸が開いて、さっきタバコをすっていた男が、黒いふろしきづつみを持って出てきました。そして、あたりを、キョロキョロ見まわしてから、よこづけになっているランチのなかへ、はいっていくのです。