Japanische Klassiker mit Furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme
その部屋は、書斎らしく、四方の壁が、ぜんぶ本だなになっていて、何千さつという、りっぱな本がギッシリつまっています。そこで、魔法博士と、若い男が、なにか話しているのです。
書斎のなかでは、博士が本だなから、一さつの厚い本をぬきとって、若い男に、話かけました。
「どうだ。うまい考えだろう。この本は日本大百科辞典のトの部だ。トラのことが書いてあるトの部だよ。この本のなかへ、黄金のトラを、かくしておくのさ。」
それは、厚さ十センチもある、おそろしく大きな本でした。
博士が、その本をひらきますと、なかのページが、ちょうど黄金のトラのかたちに、ナイフで、くりぬいてありました。
博士は、テーブルにのせておいた、黄金のトラをとって、ページを、くりぬいた穴のなかへ、スッポリとはめこんだのです。そして本をとじると、外からは、すこしもわかりません。なんという、うまいかくし場所でしょう。
博士はトラをかくした辞典を、もとの本だなへもどしました。そこには同じような表紙の辞典が、ズラッとならんでいて、どれがどれだか見わけがつきません。大百科辞典のトの部ということを知らなければ、とても、さがしだせるものではないのです。