Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ロザリオのくさり

ロザリオの鎖

永井 隆

Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

いま七十歳とも見えぬ元気でやっぱり日本へ食糧を積んできたりしている。もう孫もたくさんあるよいおじいさんだった。子供はそれぞれ独立して立派な生活をしているので、もう世話をする必要もないからと言って、老妻と二人山の中に住んでいるそうだ。そして自分は船で働き、老妻は家で愛犬を相手に平和に暮らしているという。その愛犬が死んだといって、老妻から犬の墓の写真が船にとどけられた。それを老妻の写真と並べて船長室の机の上にかざっている。

ディールさんは子供の世話を受けないと言っている。働ける間は働くのが神のおきてである。「なんじの額に汗してパンを食せよ」日本人なら楽隠居して孫をひざの上に遊ばせている年齢だ。この年になっても働くことにこの上ない喜びを感じて太平洋の大波を越すかじを握っている。

ディールさんの老妻も孫と遊ばず犬を相手に山の中で暮らしている。孫の教育に老人が出しゃばれば時代おくれの人間しか育て上げないことをよく知っているからである。孫の教育はその親たちに任せておかねばならぬ。その親たちを自分が教育しておいた。安心して任せられる。子は子でそれぞれその天分をのばすであろう、孫は孫で新しい世界に活躍するであろう。