Japanische Klassiker mit Furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme
子供は神様が生ませるために胎内にやどらされたものだ。生まれぬはずがないと信じていた。これまでにない烈しい陣痛が起こった。気が遠くなるほどだった。象の子を生むのじゃないかしらと思うほどだった。もう最後だ、五体が破裂すると思ったとたん、ボトン──といっさいの苦痛が消えた。
しかし母はいくら待っても産ぶ声を聞かなかった。生まれでた赤ん坊をお鉄さんが取りあげてみると、長い長いへちまのような頭がいびつに曲がっていて、死んでいるのか生きているのか、つきたてのもちみたいに手の外に手足がぐんにゃりとぶらさがった。お鉄さんは、あわてて、赤ん坊の胴を二、三べん手風琴みたいに押しつけてみた。そこではじめて「オヒャア」と世にもあわれな産ぶ声を出したのである。
しかし父が往診から帰ったときには、私は戸の外まで聞こえる泣き声を出して歓迎したそうな。父はぐっすり眠りこんでいる若い母を見、その横に小さなまくらをあてて泣いている私を見、腕組みをしながら、うれし涙をぽろりと落とした。お鉄さんは、このへちまみたいな頭では大きくなって被る帽子もあるまいと心配していた。
お鉄おばさんと母とはそれから一年間暇さえあれば「まるくなれ、まるくなれ」