Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
と主水正は、はじめて微笑をもらした。
「田丸、上様に日光の金を出してもらうなどと、イヤ、とんだ恥をかいたの。だが、わが藩に金を使わせる気で、その金を御丁寧に、こっそり庭の隅に埋ずめておかねばならん羽目にたちいたったとは、徳川もいい味噌をつけたものじゃ」
主水正はギョッとして、
「これッ、殿!」
と口で制しながら、眼は、鋭くかたわらのお藤へ。
その警戒を見てとって、お藤姐御はニッコリ、
「フン、あたしの前で、公方様の悪口を言ったって、なにもそんなに用心することはありゃアしない。将軍様にしろ、隻眼隻腕の浪人さまにしろ、お侍の悪口なら、こっちが先に立って言いたいくらいだよ」
「こういう女じゃ」
対馬守は愉快そうに笑って、主水正へ、
「別所信濃へ、早々余の到着を知らせたがよいぞ」
三
元和二年、家康が駿府に死ぬと、はじめ久能山に葬ったが、のちに移霊の議が起こって、この年の秋から翌年の春にわたって現在の地に建立されたのが、大猷廟をはじめ日光の古建築である。
これが元和の造営。
その後さらに、寛永に大改造が行なわれて、だいたい今見るような善美壮麗をきわめた建物となったのです。