Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
峰丹波、落ちついてきた。
で、今。
丹波はその新しい眼で、この柳生対馬守――家老の田丸主水正が殿様の役を買って出ている偽物とは丹波をはじめ不知火組は、それこそ誰不知矣――のようすを、じっと見なおしました。
ところで、にせ物というものは、黙っていれば、それで通る場合が多いのですが、ほん物でないだけに気がとがめるせいか、とかくこの贋物にかぎって、いろいろと口が多い。よけいな言葉を吐く。
それに、田丸主水正は。
一時でも、この源三郎の兄となったことが、うれしくってうれしくってたまらないんです。
いつもは。
田丸の爺イ、田丸の爺イと、呼び捨てにされて、頭ごなしにどやしつけられてきた。箸にも棒にもかからぬ若殿様の伊賀の暴れん坊。
この一刻だけは、かりにもその源三郎を見おろして、きめつけることができるのですから、イヤ主水正、大人気もなく、ついいい心持ちになっちゃって、
「オイ、源三郎、早くしたくをせぬか」
「はい、兄上、ただいま」
と源三郎、ちくしょう! 田丸の爺め、あとで思いしらしてやる! と、心中に歯を食いしばりながら、近侍のすすめる白羽二重の襷を取って、十字に綾なしていますと、