Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
このチョビ安は、世間のやつらにみんな見すてられてしまったんだよ。なアお美夜ちゃん」
「アラ、そんなことないわ。でも、あんただったら、お爺ちゃんのことばっかり考えてるあたしの心が、わかってくれない?」
「ウム、わかるとも、わかるとも!」
「ネ、だからさ、あたし、あのお蓮さんという人に頼んで、お爺ちゃんのあとを追っかけて日光へ連れて行ってもらおうかと思うの」
いくら産みの母親とはわかっていても、今になって、中途から飛び込んできたお蓮様を、お美夜ちゃんはどうしても母とは思えずに、
「お蓮さんという人」
と、こう変な呼び方をしている。
「え? おめえが日光へ行くって? あの、お蓮の野郎と?」
「ほほほ、野郎はおかしいわ。ええ、あたし、いっそそうしようかと思うのよ」
「おい、お美夜ちゃん! おめえはいってえあのお蓮を、どう思っているんだい? 好きなのかい?」
お美夜ちゃんは言下に、
「大きらいだわ。とてもお母ちゃんなんて思えないの」
「そんなら、いっしょに日光へ行くなんてよしねエ」
「だってサ、あたい、お爺ちゃんに会いたいんですもの」
いつまでたっても同じ問答。
四
いつまでたっても同じ問答だから、チョビ安はお美夜ちゃんを、グイグイ引ったてて家へ帰って来ました。