Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
なものが発散されるものとみえる。毎日それを呼吸しているうちに、枯れ木にまちがって花が咲くように、一風宗匠の生命の灯が、新しい油を得てトロリとわずかに燃えあがったのでしょう。
ホルモンなどということを、近ごろやかましく言いますが、この享保の昔に対馬守は、そこらの理屈を知っていたのかもしれない。こけ猿の壺が見つかり、その真偽に判定をくだすためには、もうすこし一風宗匠に生きていてもらわなければならないのだが。
その肝腎の一風宗匠は、伊賀から江戸までの旅にすっかり弱りはてて、今日明日にも眼をつぶろうというとき、偶然にも一行へとびこんできたのが、このお藤。
その妖艶な年増ぶりを見たとき、対馬守は、これは一風宗匠の若返りの道具に使える……と思ったに相違ありません。
「まるで赤ん坊みたいだったお爺さんが、このごろじゃアお前さん、りっぱに一人で部屋じゅう歩きまわるし、耳もちゃんと聞こえるようになったしね」
「これからまた育って、その百何年をもう一度繰りかえすのだろう。ついていてやりゃあいいじゃアねえか。功徳にならア、いずれそのうち、丹下左膳てえ者がこけ猿の壺を持って、鑑定をお願いに出ますと言っておけ」