Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

。泰軒小父ちゃんと、チョビ安兄ちゃんのため……。

そうすると、小さなお美夜ちゃんに、ふしぎに、大きな力がわくのだった。

物心ついてから、竜泉寺のとんがり長屋しか知らないお美夜ちゃん。

桜田門なんて、まるで唐天竺のような気がする。

何百里あるのかしら。

何千里あるのかしら。

江戸に、こんな静かなところがあろうとは、お美夜ちゃんは、今まで知らなかった。まるで死のような町。

白壁の塀が、とても長くつづいていたり、その中からのぞいている銀杏の樹を、お化けではないかと思ったり、按摩師の笛が通ったり、夜泣きうどんと道連れになったり――。

人にきききき、やっとのことで桜田門という辺まで来てみると、まっ暗な中に大きなお屋敷がズラリと並んでいて、とほうにくれたお美夜ちゃんの前に、このとき、左右から六尺棒をつき出して、

「コラッ、小娘、どこへゆく」

と、誰何したのが、越前守手付きの作三郎、重内の二人、不審訊問というやつだ。

お美夜ちゃんはわるびれない。

「あたいね、南のお奉行様のところへ行くんだけど、小父ちゃん、お奉行様のお家知らない?」

「なんと御同役、お聞きなされたか。