Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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のぶこ

伸子

宮本 百合子

Lesen Sie 伸子 (のぶこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.543 Zeichen · 466 Bildschirme

Aozora Bunko

多計代は、これに対しては、憤りもできないという風に答えた。

「大いにあるのよ。母様には、恋愛なんかから超越して、孤り高く浄しというような、私を見ているのが趣味なようなところがあるのよ」

「何も独りでいろと云いやしません。いい人さえあれば、お前を啓発してくれる人がありさえすれば、いつだって私はよろこんで迎えますよ」

「……結婚する気持が――多分母様とは違うのよ」

「それはおっしゃるまでもなくわかっているよ」

辛辣な調子に戻りながら、多計代は口を挾んだ。

「お前の考えはボルシェビキだ」

「――普通、娘さんはお嫁に行って落着いて、良人と同化して、最も現在の社会に安定な生活を得ようとするのが目的でしょう? だから同じ階級、同じ伝統をもった家、または少しか或は沢山、運命が許すだけ成り上ることを条件とする――違うというのはここなの……私は自分が育ったようにして育ち、自分が見てきたようなものばかり見てきた。その親達も母様達とそっくりだというような男には、ちっとも興味を感じない。それどころか不安よ。だから私が牽きつけられるときは、いつでもきっとその点だけでも何か違ったところがあるものだということになってしまうの。