Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
のぶこ
伸子
宮本 百合子
Lesen Sie 伸子 (のぶこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.543 Zeichen · 466 Bildschirme
伸子は、軽く不快を現して云った。
「噂なんぞは、そのまま本気にできないと私は思います、無責任に事実を脚色するのが平気な人もいますから」
「そうですとも。私だって決して全部を信じようとは思いませんよ」
ミス・プラットは何気なく話題をかえた。けれども、ああ云い出した心持が今日の奇妙な招待――まるで「部屋で静かに独り考えていて御覧なさい、私に話すことがある筈ですよ」というようなところのある招待――になったのではなかろうか。
そう心づくと、伸子は自分の子供らしい暗示に負け易い性質を見抜いたミス・プラットの、怜悧なしかたが不愉快になった。こんなことをされないでも、彼女は佃とのいきさつをミス・プラットに隠して置こうという気は持っていなかった。必要な時が来れば敬愛しているミス・プラットに真先いろいろ打ちあけるに違いないのだ。しかし、それは決してこんな強いられた機会においてではない。また、それは対等なもの同士の打ちあけ話としてで、ミス・プラットが暗に心待ちにしているらしい、彼女の意見を求めてどうしようという性質のものでもない。――
伸子は決心した。「今日はどんなことがあっても自分から佃に関して口は利くまい」