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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんきだんクラブ

奇談クラブ(全)

野村 胡堂

Lesen Sie 奇談クラブ(全) (しんきだんクラブ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.139 Zeichen · 208 Bildschirme

Aozora Bunko

体臭は人によっていろいろの種類のあることは誰でも知って居ることですが、妙子のように美妙な芳醇な、如何なる香料も及ばない匂いを、肌から発散する人間があろうとは、全く想像も及ばなかったことです。

特に妙子の場合は、感情が激発した時や、生理的変化のある前後は、汗も、唾液も、涙も、あらゆる分泌液が、薫蒸した麝香のように匂うのでした。

支那の物語本には、美人の異常な体臭や、分泌物のことも書いて居りますが、日本の文献にはあまり見当りません、併し存在することは疑いもない事実で、現に若い発育し切った少女や少年達が、一種言うに言われぬ煽情的な、甘酢っぱい体臭を持って居ることは、誰でも気の付いて居ることです。

唾液に香気のあることも、西洋では早くから気が付いて、接吻という形式でそれが愛の表象として受け容れられるようになりました。汗に一種の香気のあることも、私は何んかの本で読んだことがあるように記憶します。妙子の場合は医学的に言えば、何んかホルモンの関係だったろうと思いますが、兎に角、千万人に一人も無いという、異常に恵まれた体質を持って居たことだけは事実です。

理窟を言うと際限も無いことですが、兎に角、妙子の肉体からこの異常な特性を発見した私の喜びは大変なものです。