Japanische Klassiker mit Furigana
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むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
Lesen Sie 娘煙術師 (むすめえんじゅつし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 267.766 Zeichen · 530 Bildschirme
ここに至って幕府の有司は、一大事とばかり狼狽して、大弐と右門とを搦め取って、大弐を死罪に、右門を獄門に、それぞれ行ない処分をしたが、密告をした三人の者も、密告に誇張があったというので、遠島の刑に行なわれ、さらに織田家は国換えをされた。吉田玄蕃に至っては、お構いなしと放免にはなったが、その一族の幾人かは、主家を離れて浪人した。
以上が明和尊王事件の、きわめて荒い輪郭なのであるが、この余波を受けて偉大ともいうべき、もう一人の人物が処分された。ほかならぬ竹内式部である。式部は徳大寺大納言家の家臣で、垂加流の神道の鼓吹者で、かつ兵学の大家であったが、宝暦年間に京都において主人の徳大寺大納言家をはじめ、正親町三条公積卿などに、同じく尊王抑覇の説を述べて、門弟を集めること一千人に及び、まさに大事を企てようとしたが、時の京都の所司代たる松平輝高に搦め捕られて、追放の刑に処せられた。そうして明和事件の際には、八丈島へ流されることになった。しかるに八丈島へ到着しない先に、三宅島において逝去して、尊王主義の人々を悲しませた。
が、何ゆえ式部は流されたのであろうか? それは大弐や右門の人々と、縁のつながりがあったからである。