Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
結構な身の上だ、あれで不平をいってるのはもっ体ない事だと思ったくらいだ、私などは窓を眺め天井を見詰めるより他に方法がなかった、本などはイライラしてとても読めるものではない、この残酷な退屈を紛らすために私は初めて排せつの楽しみを発見した、即ち大小便が出る時、出たあとの快感、鼻汁をかんだ爽快等だ、それからノミや南京虫にかまれた処をかいて快味を味って、しばらくこの世の苦労を忘れようとしたのであった。
楽しみや嗜好もここまで下落しては行つまりで人の前へ持出す事も出来ない。
すると、煙草などは随分体裁がいい、美しくもあるし、全くうまくもあるし、腹はふくれず、かつ談話していても、相手と自分との間に丁度いい淡い煙幕が張られて、真とに長閑な心地がする。
私は以前煙草だけは愛用していたが、病気してから医者にやめさされた、やめた最初は談話中など相手の顔がはっきり見え過ぎて弱った事を覚えている。
私は最近、神戸のあるドイツ人が経営する、菓子とカフェーぐらいを出す家で実にうまい菓子を発見した、それは、上下二つの軽快にして白いカルメル様のふたの中に真白のクリームが充満しているのだ、かむとハラハラとふたが砕けて、クリームが舌へ流れ出すのだ、その甘さが堪らないのだ、そして胃の腑へ達する少し手前において煙の如く消滅してしまうような気が