Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
それではよき構図とはどんなものかと云うのにそれは一概にも云えないが、大体それは人間の五体が美しい釣合を保っている如くうまい釣合が一つの画面に保たれる事がよろしいのである。
先ず人間の五体を見るのに、其顔に於ては左右に均しい眼がある、唯眼が二つ左右にあるだけでは喧嘩別れの様でいけないからと云って、鼻が両者を結びつけている、それだけでは少し下方が空き過ぎる処から、口を以て締めているのである。両眼の上と鼻の下にはまゆとひげが生じて唐草の役目を勤めている、全く顔はよき構成である。
次に胴体である、再び左右のシムメトリーを保つ美しい半球の乳房である。其上にある二つの桃色の点である、それから腹である、もしあの腹に臍と云う黒点が無かったら、どうだろう、あの腹は大きな一つの袋とも見えて随分滑稽なものだろう。其下では線が集って美しく締りをつけてある、次に両足だ、これが又中央は垂直線、外側が斜線である、下へ降る途中があまりに長いからに云うので膝に於てよろしき位いのアクサンがある、それから両足となって地上に落付くものである、五本ずつの指ともなる、此のよろしき構成はあらゆる絵の構図のよい手本であり、相談相手ともなりはしないだろうかと思う。