Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
するとある時報恩講が勤まるからといって五、六日暇をとって帰って行った。その不在中こそせいせいしたことを覚えている。
五、六日後、彼女は再び私の家庭へ現れた。ところがAは不思議にも、じろじろ私を以前の如く眺めなくなってしまった。その代り彼女は何だか遠くの空気ばかり眺め出した。
ある日、車屋が彼女への手紙を持って来た。以来たびたび持って来るようになった。そのたびに彼女はふらふらと暴風の日の煙の如く出て行くのであった。
やがてある日一日、再び手紙によって誘い出された彼女は、とうとう夜になっても帰らず翌朝になっても帰らず、ようやくその夕暮時、ふぬけた煙となって帰って来た。この煙は一日一晩、どこを迷うて何をして来たかということは、どんな素人にもほぼ見当のつくことであった。
彼女は一晩中寝ずに心配した姉と姉の亭主とそのことで驚いて田舎から駆けつけた僧侶である彼女の兄とに責められて、とうとうある男との関係を白状してしまった。ある男はやはり寺の坊主だった。しかも最近のあいびきの夜は、満腹して寝そべった坊主のいうのに、実は俺には許嫁があるのでそれがなかなかの別嬪で、とてもお前のようなもの足元へも寄れん。