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Japanische Klassiker mit Furigana

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

何かなしに近ごろは、人の頭を撲りつける位いの看板を必要とする。電燈の明滅の如きはちかちかとして小きざみに通行人の神経を撲っているのである。

最近のドイツあたりから来る新しいポスターにしてもがさようである。あの表現派風の円や棒、立体、縞等を配置する処の一見驚くべき大柄である処のものは皆、人の頭を撲る役目を勤めているのである。

ちらと見た瞬間に了解出来る看板は近代における重要な看板である。

ところで、昔の看板はさようではなかった。子守や丁稚が、あるいは車屋さんが車上の客と話しながら、珍らしい看板にはゆったりと見惚れているという有様であった。

従って、ゆっくり観賞出来るだけの手数のかかった看板が多かった。

ペンキのなかった昔は、看板は立派な木材が用られ、そして彫刻師によって、書家によって、あるいは蒔絵師の手によって工夫されているものが多い。

今の大阪では古風な家は改築され、取払われ消滅しつつあるが故に、三十年前の旧態をそのまま止めている商家もまた少くなり、面白い看板もだんだん姿を消して行くようである。しかしまだ、高津の黒焼屋の前を通ると、私は私自身の生れた家を思い出す。