Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
先ずさような喧嘩腰でないものを私は望むのである。
そんな意味からいっても、私は人間界には祭礼というもののあることなどはいい事だと思っている。
今は、全国的に衰えて来たようであるが以前は夏祭や秋祭、あるいは盆踊、地蔵祭などいうものが、随分盛大に行われたものである。田舎の事を私はよく知らないが、大阪の夏といえば、先ずこの夏祭などは、殊に目に立って勇ましくうれしいものの一つであった。盆踊や地蔵祭なども市中いたる処に催おされたものである。ちょっとした空地さえあれば、賑やかな囃子につれて町内の男女は団扇を持ってぐるぐると踊り廻っていたものだった。これは米騒動よりも優美なものであった。
大体、大阪の夏は随分暑いと思う。東京は夜になれば、何んとなく冷気を覚えるが大阪は夜も昼も暑い。この暑くてながい夏の退屈を忘れるためにも、この祭礼事は頗るいい思付きである。だがこれはもともと古人の発明にかかり、神様を主とした催し物であるから、その後非常な勢いで変化を来たした。現代の若い者にとっては、どうも多少折合のつかない催し物となって来たようだ。その上、風俗上の取締りも厳しいために、世の中全体もこの祭礼をよい加減に取扱う傾向を生じて来た。