Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
そんなわけで、大体に於てガラス絵の大作と云うものは、昔しから尠ない様です。日本製の風景画などに、よく三十号位いもあるのがありますが、それは大変面白くないもので、怠屈な下等な感じのするものであります。何んといってもガラス絵は、小品に限ります。Miniature の味です。小さなガラスを透して来る宝石のような心もちのする色の輝きです。宝石なども小さいから貴く好ましいのですが、石炭の様に、ごろごろ道端に転がって居れば、馬の糞と大して変りは無いでしょう。
私の考えでは、ガラス絵として最も好ましい大きさは、二三寸四方から五寸位い、と思います。私は三号以上のものを描いた事はありません。
ここに、作画の上に注意すべき事は、何しろ左様に小さい作品である上に、殆んど想像で仕上げるものでありますから、例えば子供の肖像を描く場合、それは下絵として充分正確な素描も必要であって、芸術として厳重な考えを持って、やらなくてはいけません。どうかしてそれが、子供雑誌とか、婦人雑誌などの、甚だセンチメンタルな玩具となって了う事も怖れねばならないのであります。
要するにガラス絵と云っても、少しも他の油絵や、水彩と変わりなく充分の写実力を養って後ちでないと面白い芸術品は出来ないでしょう。