Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
そしてその形といえば到底、汽車のかすかな感じさえも出ていないので、少し頭の進んだ現代の子供は、決してそれを欲しいといわないのである。そしてガラスの戸棚の中に陳列されているところの舶来品の、さも汽車らしい汽車を、夢に見るほどの熱をもって欲しがるのである。子供は正直である。和製は安くもあるし、日本の貧乏のため国産奨励のため一つ不便と不愉快を忍んで、この嫌な木製の荷車のような汽車で辛抱しようとは、決して思ってくれないのだ。私は大人でもこの木製の方は嫌だと思う。
しかしながら近頃は日本品が舶来品に負けないということを知らしめるための展覧会が、時々大いに催される。
そんなことからでもあるのか、近頃は玩具に限らず雑貨にしろ、洋菓子にしろ何によらずその体裁と外形だけはさも舶来品らしく模造し出したので、ちょっと見たところはさもよいものであるらしく見えたりするのである。
なるほど展覧会というものは見たり眺めたりするだけのものだから、その見かけだけは劣らないようにと心がけが発達して来たものかも知れない。ついでに手に取って使ってみても劣らないものが出来ればいいのだが、そんな時代は次には来るものとしても、ともかく今の時代の子供はまだまだ不幸である。