Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
大頭の吉太郎君は自分のしかけたわなが失敗したので、ご機嫌をとるようににこにこしながら、
「はいってこいよ、あそこの穴から。」
といった。
大作君は、うんといって、その穴から吉太郎君の家の屋敷にはいった。そこはお金持の吉太郎君の家の土蔵のうらで、みかんの木が五六本うわっていた。
「な、だいくん、あっこにキャラメルの箱が落ちてるだろう。」
と吉太郎君がひそひそ声でいった。こんなふうに、ひそひそ声で話しかけられると、つまらないことでも重大な意味があるように感じられるものだから、大作君はいけがきのすきまからあらためてキャラメルの箱をみた。そして眼をぱちくりやって、
「うん。」
と、やはり声をひそませて答えた。
「あいつをだれかがきっとひろうから、みてよかよ。貧乏なやつがきっとひろうぞ。」
大作君は、ついいましがた、自分がそれをひろおうとしたこと、そして自分がわなにかけられようとしているのに気づいて腹を立てたことをわすれてしまった。こんどはためす立場にかわったのだ。人をためすとなると、また一だんと興味がわくものである。
「うん。」
と大作君は、もう吉太郎君の味方になりながら、うなずいた。