Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
五
吉太郎君なんかにわたすな、と眼でしらせていた。
大作君はためらっていた。手の中の小さい氷の破片が妙に重く感じられた。大勢の注意がそれに集まっているからだ。
大作君もみんなのように、吉太郎君のふがいなさに腹を立てていた。すこしお腹のかげんのわるい兵太郎君でさえ、最後までがんばり通したのに、どこもわるくない吉太郎君がすこしぐらい苦しいからといって、途中ですっこけてしまって、その上あろうことかあるまいことか、先生の自転車にのっけてもらって、にやにや笑いながらもどってくるなんて、じつに失敬じゃないか、と思った。
しかし大作君のその心の、も一つ奥にある何ものかが、大作君をおすのであった。大作君は、そっと、氷をうつむいている吉太郎君の手ににぎらせたのである。
五
その夜、大作君はくたびれたので、柱をふまえてねそべっていた。下からみたって、いつもみなれたすかんぴんの貧しい家であった。しかし大作君の心は、いまは安らかにここに落ち着いていた。貧乏なことになんの不平もなかった。
そこへ風呂からあがったはだかん坊の弟たちが、湯気につつまれながら出てきた。そして大作君の頭のかたわらで相撲をとりはじめた。