Japanische Klassiker mit Furigana
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くうきぽんぷ
新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ
Lesen Sie 新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ (くうきぽんぷ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 41.209 Zeichen · 85 Bildschirme
四
上下左右、うしろにまで気をつけながら、そろりそろりとすすんでゆきます。
ところがきょうは、どの木にも恭一君はのぼっていません。どこからも、わっといってあらわれてきません。
「恭一はな」と、鶏に餌をやりに出てきたおばさんが、きかしてくれました。「ちょっとわけがあってな、三河の親類へ昨日、あずけただがな」
「ふウん」
と小さい太郎は聞こえるか聞こえないくらいに鼻の中でいいました。なんということでしょう! なかのよかった恭一君が、海の向こうの三河のある村にもらわれていってしまったというのです。
「そいで、もう、もどってきやしん?」
と、せきこんで小さい太郎はききました。
「そや、また、いつかくるだらあずに」
「いつ?」
「盆や正月にゃくるだらあずにな」
「ほんとだね、おばさん、盆と正月にゃもどってくるね」
小さい太郎はのぞみを失いませんでした。盆にはまた恭一君と遊べるのです。正月にも。
四
かぶと虫を持った小さい太郎は、こんどは細い坂道をのぼって大きい通りの方へ出てゆきました。
車大工さんの家は大きい通りにそってありました。そこの家の安雄さんは、もう青年学校にいっているような大きい人です。