Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme
為、自分の方から逃げ出すか、どちらかを敢行するよりほかはない。
◎
彼が自分を思って居る衷心の真心を、自分は偽とは思えない。同時に、彼の独占的な、親しい親族とも共に生活出来ない偏狭さは、極端に自分を苦しめる。彼は、私に彼を信じないことから来る窮屈さを強調する。時間の使い方の下手さから来る混雑、従って起る不平を教える。その事として正しいことは、私も承認しない訳には行かない。自分は今、彼に対していささかのひねくれも、偏見も持って居ない。細やかな親切心、ともに生活して行こうとする誠意は、恐らく何人よりも深く、真心を以て感じて居ると思う。而も、一方は依然として、私の心にまるで網をかけて居る。見えない生活の気分だ。恐らく私ほか感じられない暗示だ。私は為に、全くしんの振付を把持出来ない日常の苦しさを覚える。
私の前には二つほか道がない。
此苦しさに食い殺されてもよい覚悟をするか。又はAが、自棄になり、彼の一部のよさも曲げるのではあるまいかと思われる決意をするか。
(彼は、左様明言した。やけくそで、何も彼もすてるのだ。と)
「自分が此程思って居るのに判って呉れないかと思うと、全く絶望する」