Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
だれかれの容赦なくブッタぎるぞと、だんなさま抜刀あそばされた。佐平治がおしずめもうしあげるまで、けっして広書院のほうへ、でてはなりませぬ。命がおしくば、ちかづくでない! ……。
竜胆寺さまお供のおかたは、どこにいられる? 竜胆寺さまお供のおかたはどこにおられます!」
と、ふるえふるえよばわる佐平治の声が、表玄関のほうまで、ひびいてまいります。
そうら、だんなさまのご癇癖が、おつのりあそばしたぞ! と、召使一同がびくびくもんで、納戸のかげにひしかたまっています。
そのあいだに佐平治は、てきとうにことばをかまえて、不審顔している若さまのお供を、かえしてしまいました。
そしていいつけられたとおり、番手桶に水をくんで、広書院へもどってきたときには、すでに左近将監は死体をどこかへはこんでしまったものとみえて、もはやそこに若さまのすがたはなく、あまつさえ、大村藩城代家老ともあろう身が、袴のももだちたかくとって、たすきをかけ、下男のように、せっせと畳の血のり、欄間の血しぶきをふいておりました。
それからひとときあまりの後、だれも玄関へ出むかえるものもないのに不審をいだきつつ、