Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
「な、な、なんと!」
と思わず左近将監も膝をのりだしました。
「そちにとっては主人の身、わしにとっては大恩ある母上を、妖怪変化か魔性のものとはききずてならぬ一言! 里! 主人なり主人の母の悪口雑言をみだりにいたせば、いかなる酬いがくるか、そちにもそれはわかっておるじゃろうな?」
「それなればこそだんなさま……きょうまでわたくしは、お耳へいれようかいれまいかと、どんなに悩んでおったかわかりません。……もしお耳へいれてもおききいれなくばと……きょう申しあげようか、あすは申しあげようかと……」
「くどい! そちの悩んだ話などどうでもよいわい! それだけの覚悟あっての話かどうか、わしは問うておる! 主人の親をさして妖怪変化とはよういならぬ一言! よもや一時の思いつきや、たわむれではあるまいな」
「わたくし、ご隠居さまやだんなさまには、なみなみならぬご恩をうけまして、どうしてたわむれや酔興でこんなことを申しあげるわけがございましょうか?
もしわたしくの申しあげますことを、うそいつわりとお思いくださいますならば、だんなさまお調べくださいまして、スグにご合点のおまいりになる話でございます。