Japanische Klassiker mit Furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.400 Zeichen · 387 Bildschirme
お好みになるというのです。
「フウム……フウム……」
と、さすがの左近将監も、目を皿のようにして鼻息あらく、お里の話にききいっていました。
「しかもそればかりではございません、だんなさま。ついおとといの朝のことでございました。ご隠居さまは庭をあるいているうちにころんだのだから、たいしたことはない、左近将監のほうへしらせたら、決してそのままにはそちたちをしておきませぬぞ! と、たいそうこわいお顔をなさいまして、お幾どんに床をおしかせになってお休みでございましたが、どうもときどき苦しそうにおうなりあそばします。だいぶおけがもお重いらしい、これはどうしたものかしら? と、いろいろ思案いたしまして、ふと夜中に目がさめましたところ、奥の間のほうから、だれか二、三人の声でヒソヒソとひくい話し声がきこえてまいるのでございます。
八つ丑の刻ぐらいでもございましたでしょうか? ハテふしぎな! こんな真夜中にだれがいったい話をしているのだろうか? と不審に思いまして耳をすませておりましたところ、話し声はまさしく奥のご隠居さまのお部屋からもれてくるのでございます。あんまりふしぎなので起きあがってそーっとお廊下づたいにご隠居さまのお部屋のそばまで行ってみたのでございました。