Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みちくさ
道草
Lesen Sie 道草 (みちくさ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.812 Zeichen · 293 Bildschirme
「御夏も年を取ったね。尤ももう大分久しく会わないには違ないが。昔はあれでなかなか勝気な女で、能く私に喰って掛ったり何かしたものさ。その代り元々兄弟同様の間柄だから、いくら喧嘩をしたって、仲の直るのもまた早いには早いが。何しろ困ると助けてくれって能く泣き付いて来るんで、私ゃ可哀想だからその度びにいくらかずつ都合して遣ったよ」
島田のいう事は、姉が蔭で聴いていたらさぞ怒るだろうと思うように横柄であった。それから手前勝手な立場からばかり見た歪んだ事実を他に押し付けようとする邪気に充ちていた。
健三は次第に言葉少なになった。しまいには黙ったなり凝と島田の顔を見詰た。
島田は妙に鼻の下の長い男であった。その上往来などで物を見るときは必ず口を開けていた。だからちょっと馬鹿のようであった。けれども善良な馬鹿としては決して誰の眼にも映ずる男ではなかった。落ち込んだ彼の眼はその底で常に反対の何物かを語っていた。眉はむしろ険しかった。狭くて高い彼の額の上にある髪は、若い時分から左右に分けられた例がなかった。法印か何ぞのように常に後へ撫で付けられていた。
彼はふと健三の眼を見た。