Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

遠藤左馬太の泊っている糊屋の婆アは、五十がらみの恐ろしい金棒曳、そのうえ癇性で眼敏いのを自慢にしている女ですから、この女主人に知れないように、二階から脱け出すことは、猫のような身軽さで、物干から飛降りない限りは、まず絶対に不可能です。

三次が佐原屋へ泊るのは、これもありがちのことで、決して珍しいことではなく、二人の寝んだのは、蔵座敷の離屋二た間ですから、一方が外へ出れば隣の部屋に居る一方が必ず気が付くはずであり、かつ、番頭達の寝ている前を通って、締りの厳重な外へ出ることは、二人が相談ずくで運んでも、絶対に駄目らしく見えます。

また二三日過ぎました。優曇法印は許されましたが、女敵討の小峰助右衛門は、自分から、梶四郎兵衛親娘殺しを白状したそうで、三輪の万七の喜びは有頂天ですが、吟味与力笹野新三郎の首を捻らせたのは、小峰助右衛門は憎い女敵を、ただ一刀の下に討った――というだけで、剣のことも、両国橋のことも一向知らないふうでした。

「こいつは臭い。梶四郎兵衛が殺されたと聴いて、捨鉢な心持ちが言わせる拵え事だろう。気の毒だが平次、本当の下手人を捜して来てくれ」