Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
その代り客といっても町内の――それも近所の衆ばかり、番台が顔を知らない人などは、年に一人か二人来れば精々といった有様です。
「私は何にも存じません。ただもう吃驚しただけで」
年配のお神はおろおろするばかり、何を訊いても、八五郎の報告以上のことは一つもありません。
「お新が入って来て流しを通る時に顔に陽が当ったと言うが陽なんかどこからも射して来るはずはないじゃないか、お神さん」
平次はお神を流しの方からさし招きながらそう言いました。
「ヘエ――」
お神は狐につままれた様です。女湯は外囲いが厳重で、陽の入る隙間などは一つもなく、隣は改築中の高い家で、隙間があったところで、陽の射す道理はなかったのです。
「あの天窓は?」
と平次。
「お隣の仕事が始まってから、職人衆が入りましたので、二た月も前から閉め切りでございます」
湯屋の流しの上、横手の方には油障子の天窓がありますが恐ろしく高いので、踏台を重ねても手が届きそうもありません。それがみな厳重に閉っているのですから、そこから飛込んで来て湯の中の女を刺したのでないことはあまりに明らかです。
「お神さんの部屋というのを見せて貰おうか」