Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
「あッ、そうだ、間違いのねえところだ」
不意に飛上がると、行先も言わずに飛出しました。場所は八丁堀の組屋敷、若くて切れ者の与力笹野新三郎を訪ねたのです。
「お、平次、どうした」
「旦那、丁子風呂のお新殺しは、見当がつきそうです。今日中にお才を許して、家へ帰して頂けませんか」
「なんだ、そんな事か、もう少し早く言って来ればいいのに」
笹野新三郎は妙に暗い顔をします。
「早くとおっしゃっても、平次の智恵では、これがギリギリ決着のところで――」
「あの事ならもう済んだよ」
「とおっしゃると?」
「下手人は昨夜身投して死んだんだ。聴かなかったのか」
「えッ、下手人と言うと?」
平次の驚きが少し大袈裟だと思ったのでしょう。笹野新三郎は落着き払って、
「昨夜遅く、お才を家へ帰したのさ。お才の疑いが晴れたわけじゃない、銭形もあんなに言うから、一度帰して、様子を見たい――と市蔵が言うんだ。人をつけさせるとよかったが、すぐ眼と鼻の先だからと思って一人で帰してやると、家へは帰らずに、今朝死骸になって牛ヶ淵に浮いていた」
「えッ、そりゃ大変ッ。こんな事になるだろうと思いましたよ。たった一日下手の思案をしたばかりに――」