Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
「正に一言もねえ――と言いたいが、番頭さん、お前さんの着物の脇に、重い物を持って破れた跡があったり、金具の銹が付いているのはどうしてくれるんだ」
「えッ」
「お聞きの通りだ、旦那。奉公人達の部屋を探しても御異存はないでしょうな」
この時はもう庭先へ来ていた平次は藤三郎を差し措いて、主人孫右衛門に話しかけました。
「三千両の金が出さえすれば、どこを探したって構やしません。どうか、存分になすって下さい」
「さア、お許しが出たぞ、八、お前は、この番頭を見張っていろ、俺は中へ入ってこいつの部屋を洗って来る」
と言いながら平次、しばらく立ち淀みました。藤三郎の顔はあまりに平静で、こう言われながらも、何の取り乱したところもなかったのです。
平次はその辺の様子を一と渡り見定めると、孫右衛門を促して奥へ入りました。
しばらく緊張しきった、不安な空気が庭先をこめましたが、ガラッ八が手一杯に睨みを利かせているので、さすがに口をきく者もありません。
ものの四半刻(三十分)も経った頃、平次は小脇に千両箱を抱えて勝ち誇ったように縁側に現われました。それを見ると、
「あッ」
と逃げ腰になる藤三郎、ガラッ八は、