Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

「銭形の親分に捕まったのは、せめてもの仕合せだ。何を隠しましょう。あっしは、黒木長者の甥の秀吉というもの――」

「何だと? 手前は身分の者の子だとは聞いたが、まさか黒木長者の甥とは知らなかった、それがどうした」

平次の好奇心はさすがに燃え立ちます。

――五位鷺の秀の話というのは、世にありふれた筋で、大した変った事ではありません。父親が喪くなると、すっかり羽を延してしまった秀吉は、やくざ者の仲間に入って久離切られ、母と妹のお梅は、かなりの財産と一緒に、叔父に当る黒木長者の孫右衛門に引取られましたが、母が続いて亡くなった後は、持って行った数千両の財産を、すっかり取り込んでしまって、妹のお梅を、出て行けがしに虐待している浅ましい孫右衛門だったのです。

秀吉は、何べんか財産と妹の取戻しを掛合いましたが、両親は勘当を許さずに死んだというのを口実に、何としても引渡してはくれません。

そのうちに、妹のお梅が命にも関わるような目に遭っていると聴いて、矢も楯もたまらず、近所の湯屋に奉公している、昔の召使の男を仲間にして、とんでもない一と芝居を書き、前の晩には、土蔵を破って千両箱を二つ盗み出し、その時は在処の判らなかった妹の身を案じて、今晩は、それを救い出しに入ったのでした。