Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(三)酒屋火事
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme
「変じゃないよ。千之助があんな崖から落ちて助かった――という外には、不思議は一つもないよ。敵を討ちたさに一年間我慢していたのも少し変だが、許嫁が他所へ行ってしまえば、捨鉢になるからそうしたものかも知れないぜ」
「人相見は当りましたね」
ガラッ八は少し薄笑いします。
「人には言うな、俺の隠し芸にしておくから。ハッハッハッ」
「でも、佐七が臭いとはどうして気が付きなすったんで――」
「千之助が助かって得をする者は、佐七ばかりと言った時からだよ。そう言う癖に、古い借金は棒を引いてやると言ったじゃないか」
「ヘエ――」
「それから、お辰を嫁に欲しいと言って断られたというじゃないか。吉五郎や要助や長次郎には、怨みというものはないが佐七には怨みがあった。金ずくじゃ滅多に人は殺せねえが、それに怨みが加わると別だよ」
「なるほどね」
「江の島で一緒に泊った三人が潔白だと判った時、――もう一人近所に居る奴はないか――と俺は考えたよ。江の島には居ないが、片瀬には居る、桟橋をうまく渡れば、その晩どんな細工でも出来たわけだ。それに佐七は余計なことを言った。『片瀬の顔馴染の小磯屋』だとか、『女将はお世辞もの』