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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(三)酒屋火事

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(三)酒屋火事 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.725 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

「お前さん達は騒ぎのあった時、どこに居なすった」

平次はまだ泣きじゃくるお辰に訊ねました。

「お勝手で晩の支度をしていましたよ」

お辰はその時の事を思い出してまた一としきりしゃくり上げました。

「お前は?」

「縁側で縫物をしていましたよ」

お雪はスラスラと応えて、平次をふり仰ぎます。二十一二でしょう。その当時にしては少し嫁き遅れ気味で、死んだお駒と比べるせいか、あまり見よげな娘ではありません。

「お駒は?」

「お隣で弓が始まると、何か用事を拵えて裏へ出ますよ。だからこんな目に逢ったんでしょう」

お雪は少し忌々しそうでした。

「親方はどこに居たんだ」

「畑で植木の手入れをしていたはずですが――」

「はず?」

「ときどき仕事の合間を見て飲みに行くから、当てになりませんよ」

女房のお辰は妙なところで日頃の憤懣を洩らしました。

「今日も飲んでいたようだな、八」

「鋏をモギ取る時、奈良漬臭いのをウンと吹っ掛けられましたよ」

ガラッ八は酸っぱい顔をして見せます。

「この手紙で見ると、新助とお駒は、ときどき逢引していたようだが、お前さんは、知らなかったのかい」

「知らないではございませんが、若い者は止めても聴き入れちゃくれません」