Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
――私はあんまりびっくりして、思わず飛込んで抱き起そうとしましたが、もうすっかり死んでいるのに気が付いて、怖くなって立ち竦むと、表梯子をミシリミシリと鳴らして、誰か登って来た様子です」
「茂七だろう」
「誰だか解りませんが、――私も姿を見られては悪いと思って、どうしてそんな気になったか、今から考えると少しも解りませんが、――裏梯子から転げるように飛降りました」
「茂七が二階で騒いだのは、それからすぐか」
「いえ、私が自分の部屋へ帰って、行灯に灯を入れて見ると、畳の上に血が付いているではありませんか、うっかり血の付いた草履を履いたまま、飛込んだのです。――何を考える遑もなく、雑巾でその畳と廊下を拭いて、草履を風呂場へ持って行って、まだ火の残っている釜の中へ入れると、――その時二階から茂七さんの声が聞えて来ました」
お夏の説明は次第に事件に明るさを添えて行きます。
「茂七は何と言った」
「大変だ、皆んな来てくれ、お神さんが殺されている――と言ったようでした」
「たいそう文句が多いようだが、間違いはあるまいね」
「え」
お夏は若い記憶力に自信を持っていそうです。
「もう一つ訊くが、その晩、専次が来なかったのか」