Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans

Aozora Bunko

中高な鼻ばしらに一曲をしめして、苦み走った唇を太くむすんでいる。足も草履だった。

『婆、飯をな、すこし塩味を辛く握ってくれ』

と茶店の奥へ云う。

問屋の前は、今着いた二挺の肩代で人間が埋っていた。それに、刃傷事件の真相を少しでも知ろうとする往来の者だの、宿場役人だのが、浅野家の者と聞いて、がやがやと取り囲んで来て何かと訊きたがる。――それを冷やかな眼で清水一学は見ているのであった。

がぶと、茶を飲んでは、握飯を食っていた。

『旦那みてえな方は、見たことがない。駕籠じゃあ寝るし、飯は食うし……』

一学を下ろして、駄賃を受け取っていた駕籠屋は、呆れ顔をして、彼の態を見まもっていた。

問屋の軒先では、藤左衛門と三平が、

『粥は要らん、湯もよい、はやくやれ』

と、急きたてていた。

一学を追い越して、早打駕は並木に白い埃を立てて行った。然し藤左衛門は決して、それで心が済んではいなかった。清水一学とか聞いた侍の落着き払った眼ざしに、此方の狼狽ぶりを見透かされた気がしてならない。――それと、上野介のような主人にも、あんな小憎い面だましいの侍がいるのだろうかと、意外にさえ思われた。