Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lisez 三国志(三) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 312 452 caractères · 628 écrans
王朗は、命からがら城へひきあげたが、その損害は相当手痛いものだったので、以来、栄螺のように城門をかたく閉めて、「うかつに出るな」と、もっぱら防禦に兵力を集中してうごかなかった。
城内には、東呉から逃げて来た厳白虎もひそんでいた。厳白虎も、
「寄手は、長途の兵、このまま一ヵ月もたてば兵糧に困ってきます。――長期戦こそ、彼らの苦手ですから、守備さえかためていれば、自然、孫策は窮してくるにきまっている」
と、一方の守備をうけ持って、いよいよ築土を高くし、あらゆる防備を講じていた。
果たして、孫策のほうは、それには弱っていた。いくら挑戦しても、城兵は出てこない。
「まだ、麦は熟さず、運輸には道が遠い。良民の蓄えを奪い上げて、兵糧にあててもたちまち尽きるであろうし、第一われらの大義が立たなくなる。――如何いたしたものだろう」
「孫策よ。わしに思案があるが」
「おお、叔父上ですか。あなたのご思案と仰っしゃるのは?」
孫策の叔父孫静は、彼の問いに答えて、
「会稽の金銀兵糧は、会稽の城にはないことを御身は知っているか」
「存じませんでした」
「ここから数十里先の査涜にかくしてあるんじゃよ。