Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lisez 三国志(三) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 312 452 caractères · 628 écrans

Aozora Bunko

一

「実は、曹丞相から密書をもって玄徳を殺すべしというご秘命だが、やり損じたら一大事である。なにか其許に必殺の名案はあるまいか」と、声をひそめての相談であった。

陳登は、内心おどろいたが、さあらぬ顔して、

「いま、玄徳を殺すことは、嚢中の物をつかむも同様で、いと易いことではありませんか。城門の内に、伏兵を詰めおき、彼を招いて通過の節、十方より剣槍の餌となし給え。それがしは櫓の上にあって、彼につづく部下の者を、門橋より濠ぎわにわたって、つるべ撃ちに射伏せてお目にかけましょう」

車冑はよろこんで、

「しからば、早速にも」と、兵の手配にかかり、一方城外の玄徳へ使いを派して涼秋八月、まさに観月の好季、清風に駕を乗せて一夜、城楼の仰月台までおいで願いたい。美姫玉杯をつらねて臨座をお待ちすると云いやった。

同日、陳登は家に帰ると、すぐ父の陳大夫に、そのことを打明けて、父の顔いろをうかがってみた。しかし陳大夫が玄徳に対する誼みは、以前とすこしも変っていなかった。

「玄徳は仁者じゃ。わしたち父子は、曹操から恩禄はうけているが、さればといって、玄徳を殺すにはしのびぬ。そちはどう考えているか」